利益・損失という考え方がありません

NISAのことがよく分からない、これから口座開設したい、という方へ、上手な活用方法やおすすめ口座情報をお届けしています。

base07

NISA口座はいわゆる非課税口座であり、新たに開設する証券の口座となります。非課税とは言うものの、どういった所得に対して税金がかからないのか。それは、既存で利用されている証券口座を考えるとわかりやすくなります。

証券で利用される主な口座は一般口座と特定口座

利便性のために導入された特定口座
現在、証券会社や銀行で取り扱われている証券口座は、一般口座と特定口座という2つの種類の口座となっています。株式や投資信託の売買によって生じた所得(売買益)は、現行制度ではすべて申告分離課税となっており、確定申告しなければならないこととなっています。しかし、申告分離課税が必須となった場合の手間を考えると、投資家の拡充に支障をきたしかねないといったことから、確定申告等にかかる手続きの簡素化を図るべく特定口座が導入されました。
計算から確定申告まで~すべて自分で行う一般口座
一般口座とは、すべての取引について、1年間の売買損益等をすべて投資家自身が計算し、投資家自身で確定申告を行わなければならない口座のことです。一言で言うと、一般口座の場合は金融機関が売買や税金の申告に関わることがないため、金融機関は何もせず、投資家自身が売買にかかるすべての税金等の計算をしなければならないということです。
計算は金融機関~確定申告は選択できる特定口座
特定口座の導入の目的は個人投資家の売買にかかる税金の申告や納税手続きを簡素化するために導入されたものです。特定口座を利用して売買を行った場合は、すべての取引において金融機関が計算する義務を負い、税金計算期間が終了した後には計算期間内に発生した損益を通算した計算書(特定口座年間取引報告書)を投資家に送ります。そして、その報告書はそのまま税務申告に利用することができるため、確定申告が簡単にできます。また、特定口座は「源泉徴収なし」か「源泉徴収あり」を選択しなければなりません。源泉徴収とは、金融機関が所得にかかる税金を差し引くことを言いますが、特定口座においては、源泉徴収の有無を選択することができます。

特定口座には「源泉徴収なし」と「源泉徴収あり」があります

確定申告が必要な特定口座「源泉徴収なし」
「源泉徴収なし」とは、金融機関が計算期間内の損益の計算までは請け負いますが、所得にかかる税金を差し引かないため、税金の納付は行わないことを言います。金融投資で生じた所得にかかる税金は確定申告を必要としますが、金融機関は計算しかせず、確定申告は投資家におまかせという対応になりますので、金融機関からの郵送、または電子データで取得する計算書を基に、投資家は確定申告を行う必要があります。
確定申告不要の「源泉徴収あり」とは
「源泉徴収あり」とは、金融機関が計算期間内に発生した損益の計算を行ったのちに、税金部分を源泉徴収し、税務申告まで請け負うことを言います。つまり、投資家にとって税金の計算や納税の申告の手間が省けるため、何もしなくていいことになります。投資家の大部分は、申告や納税手続きの手間が一番かからない「特定口座、源泉徴収あり」を選択しています。源泉徴収ありで金融機関が税務申告まで行ってくれるため、実質的に確定申告は不要です。しかし、源泉徴収ありで対応していても、他の金融機関で計上した利益や損失を合算することができるならば、必要に応じて後ほど申告し直すことが可能であり、実は一番使い勝手がいい口座とも言えるでしょう。

NISA口座は確定申告が不要です

利益や損失の考え方がありません
NISA口座は一般口座や特定口座とは考え方が少し違います。金融の世界で税金がかけられる場合は儲かった時ですが、儲かるとはどういうことでしょうか。売った値段が買った値段を上回って換金できた時に投資したおカネが増えている状態のことを言います。一般口座や特定口座で売買した場合は、儲かった時に税金がかけられますが、買った値段を基準として売った値段は高いのか安いのかによって損益が確定します。しかし、NISA口座にはそもそもこういった儲けの考え方がありません。なぜなら、NISA口座では売買時の内容や損益の計算が残らない仕組みとなっているため、儲けや損を判定しない状態となっているからです。NISA口座では損益を把握しないため、損益は税務上ないものとされ非課税扱いとなります。
損益は通算できません
NISA口座で売買した場合、損益の計算がなく税金が発生しないため、必然的に確定申告はできません。一般口座や特定口座での取引の場合は、損益計算が行われているため、確定した損益に基づき確定申告が必要になるケースもありますが、一方でNISA口座は計算上、損益が存在しないことから、複数の金融商品の取引や金融機関での取引をすべて合算し、損益通算することもできません。例えば、2つの金融機関でそれぞれ源泉徴収ありの特定口座で取引を行い、Aでは損失、Bでは利益で計算期間を終了した場合は、Aでは損失のままで、Bでは利益にかかる税金が源泉徴収されたままとなっています。この2つの金融機関での取引を合算するため、損益通算を行った上で確定申告を行った場合は、払い過ぎていた税金が還付されることがあります。
NISAのメリットは利益を出すことです
NISA口座はどんな取引とも合算できない仕組みとなっており、NISA口座の損益を他の取引で生じた損益の埋め合わせに利用することはできません。非課税のメリットを最大限享受するためには、多くの利益をいかに非課税口座で生み出すかにあります。NISAを使ってマイナスでは意味がありません。NISA口座での取引については、損益がないとされるため、一般口座や特定口座で計上した損益と通算することができません。NISA口座は非課税口座として設定されているため、利益が出た場合は非課税の恩恵を受けられますが、損失となった場合、他の損益と通算できません。NISA口座で購入する金融商品は、利益に対して非課税というメリットを最大限活かせる金融商品の選択が必要となります。

NISA口座一覧